インドネシア映画を観てみた

こんにちは( ̄▽ ̄)

週末はおうち時間でお仕事もない訳で、まずNetflixを開きました。

3日前くらいに更新されたベトナム映画を観終わってから(これも紹介したい)、次の作品選んでるときに、

「そうだ、他の東南アジアの国の映画を観てみよう!」て思って、

真っ先に頭に浮かんだのがインドネシアだったのでインドネシア映画を検索して観たら、意外と多くて驚き。

週末はインドネシア映画と過ごしてました。

 

いくつか観たのを記録としても残しておこうと思って、

今回はレビュー的な感じて書いてみようと思います。

(それと、あんまりインドネシア映画について書かれた日本語の記事がなかったので、検索エンジンとかで引っかかって読んでくれ)

ネットフリックスで見たインドネシア映画

(ネタバレ入ります)

 

 

(ちなみに1と2はシリーズ物で、あとは単独。中でもお気に入りなのは、4なので最後にとっておきます。)

1. Rudy Habibie (Habibie&Ainun 2) (2016)

Rudy Habibie | Watch Full Movie Online | CATCHPLAY+ ID

インドネシアの第3代大統領のBacharuddin Jusuf Habibie(正確に読めないので、ハビビさんと)のお話。

お話とは言っても、この映画シリーズが3つあるのですが、ネットフリックスには1,2しかなく、1,2だけ観ました。全シリーズハビビ役を演じたReza Rahadianは、まさに幼少期の彼のようと話題になったそうで、キャスト選びは間違ってなかったようで。

2では、ハビビさんは若かりし頃にインドネシアの大学に入学したものの留学するために中退して、ドイツへ行きました。物語の舞台はドイツで、そこでの苦悩や葛藤を描かれた作品となってました。映画の中では、同国からきた若者も多く、留学地でのインドネシア人同士の交流の多さだったり、自分の国に対する愛であるからゆえ、インドネシアの誇りを持って仲間と一緒に戦う姿は、本当に素晴らしい。スハルト大統領との対面シーンも描かれていました。当時の留学生の中でも、国からの支援金で来た人と自費で来た人がいて(映画の中ではパスポートの色が同じ国なのに、違うので識別されてました。)、ハビビはいわゆる私費留学であったため、それほど彼は賢かったことが分かります。

彼は、祖国を離れて、わざわざ留学を選択し、国を変えるために勉強してくるということを常に念頭に置いていて、この時期からきっと周りの人は、「この人は絶対インドネシアという国を変えるだろう」て確信があったからこそ、ハビビはそんな人たちに支えられてるのもあり、ハビビ大統領への道が出来てきたのかなと思う。

それから、幼い頃にお祈り中に、お父さんを亡くした出来事は彼にとって、人生で一番の衝撃だったと思う。また、どの宗教でもきっとそうだけど、彼にとっては誰かのためを思ってお祈りすることで心が浄化されるそう。そんなシーンも多々あり。少し宗教のお話に入ると、映画で描かれていた彼の住んでいた当時のドイツでは、イスラム教の方がいなく、モスクが一つもない。また祈祷室もあるわけでなく、学校にいても、廊下で行なってるシーンもあった。学校から家へは遠く、学生なので時間も限られている中で行なっていたので、彼にとっては不便だったのではとも感じる。それから、モスクがなくて、仕方なく教会に足を運んだシーンも印象的であった。

映画自体は、彼の大統領になる前の基盤づくりのような苦悩や葛藤が描かれて、興味深かった。もちろん、恋愛シーンもあり、国際恋愛になってしまうため、ハビビのお母さんが別れさせましたが、最後の電車で見送るシーンはとても印象的でした。(相手の女の子もとても可愛いの!)

私自身もインドネシアの文化とか政治とか全くわからなくて、興味本位で勉強できるかな〜とか思って観てたのですが、正直な感想を言うと、あまり勉強というよりかは、やはり映画なので、売れるものを作りたいのかストーリー重視のように感じました。結果、オススメ度5⭐︎くらいのレベルなので、まあ好きです。オススメします。

日本の大河ドラマ並みに、文化とか政治がしっかり身につくような期待を持って観てしまうとがっかりするのではないのかなと。私のように、のほほ〜んと他の文化を知る程で観るようであれば、見ごたえあるのでは。

彼が何をしたかというよりかは、彼の人生の歩み方を知ったというところでしょう。

世界の偉人の一人として、知っておくと、その国がもっと面白くなりますね。

www.youtube.com

次は、戻ってシーリズ一作目。

 

2. Habibie&Ainun (2012)
Review: Habibie & Ainun (2012)

ハビビと最愛の人アイヌンのお話。

(これ書いたとき、この作品が3だと誤解してたので、1,2の時系列が逆になってしまいました、汗。読みづらくしてしまい、すみません、汗。)

彼が留学から戻り、アイヌンと出会い、結婚し、副大統領、大統領への道を共に歩んでいくのが主な流れ。

高校時代によくある女の子を「お前は可愛くない」とか言って気を向かせるかのごとく、その時は進展はなかったものの、ドイツから帰ってきたハビビとアイヌンは再会を果たし、徐々にお互い距離を縮めていき、やがては結婚した。最初は、一緒にドイツへ引っ越し、子供も生まれ、幸せな家庭を気づきあげた。後々インドネシアに戻り、暮らし始め、政府関係でお仕事するようになり、やがては副大統領、さらには大統領にもなった。決して、楽ではなく大きな責任とともに任務を努めていたはビビにとって、支えであったアイヌンの存在は大きいのだと映画を通して伝わる。

この映画を通して、彼の生涯、生き方、今のインドネシアを作り上げた一部として、きっと国民の中に今でも強く生きているのだとわかる。

2でも同様、彼が具体的に何をしたのか、何を成し遂げたのか、そこらへんの描写がなかったので、ドラマとして成り立っているなというのが正直な印象。

個人的には、映画を通して、人の生き方を知れるわけであって、もっとこういう映画を観たいなと思う。

Habibie & Ainun | Netflix

ハビビとアイヌンのような支え合って、二人三脚で助け合っていけるそんな夫婦素敵ですね!オススメ度としては、⭐︎4つ! 

www.youtube.com

 

3. Posesif(2017)

POSESIF : Dehumanisasi Atas Nama Cinta - Wisnu! - Medium

このお話は若者の恋愛っぽい。好きだからこそ、「愛」があるからこその束縛してしまう、自分のものにしたい独占力が劇中では描かれている。またなんでそういう行動をしてしまうのかの理由も家族にあったりと、なんとも思春期の思い立った行動に過ぎないという場面も多く。

がっつりネタバレしてます!!!!お気をつけて!!!!

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

あらすじとしては、主人公のララは飛び込みのアスリートとして、熱心な父をコーチとし、放課後は毎日練習に励んでいた。そんな生活が普通であった彼女にとって、転校してきたユディスとの出会いが彼女を変えた。彼が転校初日、靴の色が違うと教師に指摘され、没収された。そのあと、職員室にいたララは、靴を取り返そうと必死な彼を見つけ、手伝ったもののバレて、罰として校庭で二人三脚をするはめに。それがきっかけでもあり、二人は付き合うことに。それ以降、放課後のララの飛び込みの練習の時間、観客席でずっと待って家まで送ってくれたり、時間があればデートして、お互い仲を深めてた。最初は順調だったものの、徐々にララが友達といる時間でさえも、連絡をするのを忘れると、何通も電話やメッセージがあり、ララが友達と帰る時は一緒に帰れないので、家の近くで見張ってたりと、ユディスは時折行き過ぎた行動に出てしまう。ララも居心地の良さというよりか行き過ぎた行動に不安を抱き始める。ついには、心配したララの友達がララに「ユディスと何かあったらいつでも聞くよ」というメッセージを見たユディスがその友達を車で轢いて怪我をさせてしまう。後々ユディスがやったのだと、ララは感じる。そして、ユディスは「高校を卒業したら、僕と一緒にバンドンへ引っ越そう」という。それは自分の母が引っ越すため、一緒に来てほしいと言う。しかし、ララはユディスのお母さんには好かれてもいないし、父からはジャカルタの大学へ行ってほしいと言われる。ユディスと一緒にいると傷つくことが多く、結局は別れることを決意した。別れたはいいものの、もう一度会うチャンスを求めに、ユディスの元を訪れる。ユディスの部屋に入った瞬間、突然お母さんが帰ってきてしまい、ユディスはすぐにララをクローゼットの中に隠す。お母さんとユディスの会話を聞いて、ララは驚いた。その場で、言うことを聞かないユディスに暴力を振っていたのだ。お母さんが部屋を出て、傷ついてるユディスをそっとハグをし、こんな辛い状況から救ってあげたいララは「一緒に逃げよう、二人で逃げよう」と誘い、二人で車で遠くへ行くことを決意。その後、ララがコンビニから帰って、ユディスにそのコンビニで男の集団にからかわれ、お尻を触られたと伝えた。ユディスは激怒して、その集団に挑んだところ、ボコボコにされ、挙げ句の果てにララにも被害が及び、左瞼にあざを作るはめに。身体的にも精神的にもやられてる二人は、どこまでドライブに行くのか、観てる側からすると心配でしょうがない。途中でユディスが車を止め、ララが(たぶん)トイレに行くのを車で待っているのかと思いきや、ララが戻ると車がない。ユディスは逃げたのだった。結局は二人は結ばれることはなかった。

 

最後のシーンで、きっと朝のモーニングランだろうか、ララが走ってるシーンがあり、途中で誰かが登場してくる。ユディスだった。私もこれは何を意味してるのか、ただの夢の中での再会のような感じもあり。どういう意味だろうか。

 

この映画は、どの国でもある二人の男女の恋愛模様。片方の束縛が強いからこそ、もう片方が怖じ気ついて、別れを決意する。結局は、お互いの程よい距離感、暗黙の了解が彼らには必要だったのかなとも思う。踏み込んではいけない領域への理解がユディスには足りなかったのでは。とはいうものの、ユディスは家庭の問題もあり、母からの愛、人から愛されること、をすごく求めていたのだと思う。それがゆえ、こんな自分を愛してくれたララを大切に思えば思うほど、自分の範囲内に収めておきたいという感情が芽生え、時折不審な行動をしてしまったのかとも思うと、無理もない。

高校生の恋愛って「好き」という感情だけで動くので、将来のことをあまり考えない。将来のキャリアを形成している段階なので、もちろん全て方向性が一緒というカップルは稀であろう。自分の夢か恋人か、別けるべき選択肢では全然ないものの、卒業後の選択は高校生カップル誰もが経験するお話なのだなと思わざるおえない作品であった。

個人的には、めちゃくちゃシンプルなストーリーで面白かった。文化の面で言えば、日本とは違うインドネシアの学校のスタイルであったり、デートのスタイル。高校生がデートするのは車が普通!?ませてるな〜〜なんて思ってしまったり、映画を通して少しは知れたので、映画も一つの勉強方法だなと。是非日本で観れる機会があるといいですね。

⭐︎5くらい!

www.youtube.com

4. Galih dan Ratna(2017)

Galih & Ratna (From "Galih & Ratna") by GAC (Gamaliél Audrey ...

ここに紹介してる四作の中で一番お気に入りの作品はこれ!!

カセットテープ(音楽)が繋いでくれる二人の若者のお話。東南アジアの田舎の自然の豊かさ、味わい深さが描かれ、淡くてどこか切なくてかつ甘い青春映画!

Galih dan Ratna (2017) - Photo Gallery - IMDb

またあらすじをざっくり書いてみますね。

主人公ラタナは、父の仕事の関係で、叔母のいるボゴールに引っ越してきた。いやいやながらも、転校先の学校で馴染めるか不安でいた。そんなとき、同じクラスにミステリアスなガリを見つけ、興味本位で話しかけるようになり、その後、彼がやっているお店へ行って、彼がカセットテープを売っていることを知る。しかし、お店としての経営が難しく、お店を売ることを考えていた。徐々にカセットテープ・音楽を通して、彼らは惹かれ合い、ついにはガリがラタナにカセットテープを渡し、曲を通して、自分の気持ちを告白。晴れて、恋人になった二人は、お店を再建していくことを決意し、店内をリフォームをし、着々と準備を始めてた。そして、彼はラタナの歌声を聞いて、君には才能があると伝える。そんな自覚がなかったラタナは音楽に対して興味を持ち始める。また、自分たちのようにテープで告白することを学校で広め、みんなにテープを売り始める。無事にリニューアルオープンに成功した二人は、喜んでいた。しかし、次に待ち受けるのが若者らしき進路の問題。二人でカセットテープのお店を経営するだけの将来なんて、いいと思う親がいるはずがない。学業に集中してというかのように、母は、理想主義者のガリに、かつて父がガリのような考えをして失敗をしたから、やめなさいと言う。一方、ラタナにも父との問題が出てくる。ラタナは自分には音楽の才能があるから、大学では音楽を選考したいと伝える。だが、父は「音楽で食ってける子はいない」といい、きっとそれは音楽が好きな人と付き合ってるからこその発言だという。進路に悩み、なかなか自分の思い通りにいかない二人。二人でお店を始めてから、大量にカセットを注文したお客さんがラタナだと知って、ショックを受けるガリ。そこからお互いの距離が遠くなっていき、試験、卒業を迎えることになった。卒業してから、ガリから連絡が来たラタナは、駅へ向かい、そこにはガリの姿があった。彼は、これからITの会社で働くためにマランにしばらく行くとラタナに伝える。ラタナも、彼にアメリカの大学で音楽を専攻することを伝えた。彼は、自分のウクレレをラタナに渡し、ラタナも彼にカセットテープを渡した。二人はさよならを言い、電車の中でラタナの渡してくれたカセットテープを聴き、思わず涙を流す。彼女が演奏していた曲で、付き合ってた頃にも作成してたからだ。聴き終わった彼は、テープの端っこを壊したのだった。

Manis dan pahitnya nostalgia romansa bersama 'Galih & Ratna'

3の映画の紹介でも言ったけど、高校生の恋愛はなかなか上手くいかないもので、「好き」だけじゃ務まらないのだと。それから、この映画を表す言葉をあげると、「音楽が繋いでくれた愛」な気もする。ラタナは、彼を通して、彼のカセットテープを通して、自分がしたいことが明確になったので、音楽の道を選んだ。彼も彼で、音楽を通して、色々な人と関わることが増え、ラタナという素敵な人にも巡り会えた。カセットテープを通じて描かれる恋愛は、実にアナログで昔ながらのスタイルで、現代にはない違った良さがあって、またいいなと。でも最後には、それぞれの道を選んだ二人。お互いの道で頑張っていこうと、前向きになれる終わり方だと思う。人によって感じ方は様々であるが。

Galih dan Ratna (2017)

この映画は1978年に出版された小説を実写化したそうで、実は翌年の1979年に映画がされているそう。機会があったら観てみよう。

何回も観たい!と思える作品で、特に東南アジアの時間の進みがゆったりした時間を忘れさせるような落ち着く雰囲気が映画から伝わるので、インドネシアに行った事ない私にとっては、行きたい欲が掻き乱された。いつか行こう。

www.youtube.com

 

東南アジアの映画はベトナムくらいしか観た事なくて、インドネシア映画は初めてでしたがこんなにも雰囲気良いをしてしまう映画がたくさんあるなんて、人生まだまだ知らない事だらけだわ!

また紹介できたらしますね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます( ̄▽ ̄)